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偶然ではない秋の発芽

 太平丸の今年の実生トレーを眺めていると,ごく最近発芽したと思われる小さな実生がいくつも観察されました.去年の今頃にこのことを記事にしています.今年は,1月と5月の2回に分けて太平丸を蒔いたのですが,その両方で秋の発芽が観察されました.下の写真は1月播種組の1つです.
遅れ発芽①2022
 次は5月播種組の1つ. 
遅れ発芽②2022
 どうしてこの様なことになるのでしょうか.太平丸は典型的な硬実種子で,種皮が水を通さないために発芽が抑制されています.このため,種子を硫酸で処理して種皮を軟化させると時期を問わずよく発芽します.一方でそんなことをしなくても1年貯蔵した古種子で結構生えることも経験上から知られています.今年は1月と5月の2回の播種は,ともに濃硫酸15分処理で播種しています.硫酸の作用は化学反応ですから処理濃度,時間,温度の相乗効果があります.強い処理をし過ぎると種皮ばかりか種子の内部もダメージを受けるので,程々の処理が求められます.つまり全ての種子の種皮が程よく分解されるまで処理している訳ではありません.このため種皮の分解が不十分な種子もあるわけです.こうした種子はすぐには発芽できません.こんな種子が時間を経て秋になって発芽してきたと考えるのは自然です.でもどうして9月なの?という疑問が残ります.発芽適温だからというのは簡単ですが,それなら1月処理の種子では5月に発芽してもよさそうです.硫酸処理時期が異なっても2回目の発芽が同時になるということは,種子の内的リズムの関与も否定はできません.上述した採取して1年以上経った太平丸の種子が比較的発芽しやすいということも関係しているかもしれませんね.
 前回の記事でも書きましたが,発芽しないなと思ってすぐに播種床を捨ててはいけませんね.因みに昨年記事にした太平丸の今の様子.すぐに生えたものも遅れて生えたもの大小揃って元気です.因みに去年の1月は種(実生から1年9ヶ月)で22〜3mmに育てば太平丸としては上出来です.
遅れ発芽1年2022
 サボテンの種子の内的休眠は,それほど詳しく調べられていません.旧ノトカクタスでは取り蒔きではほとんど生えませんが,翌春には問題なく生えてきます.他にどんな例があるかちょっと調べてみましょう.

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さぼちゃんだいすき

Author:さぼちゃんだいすき
金沢に生まれたボクは,熱心なサボテン少年でした.2010年,30年数年ぶりにサボテンに本格復帰.2020年末,長年の夢だった栽培場を開設.第二の人生は,サボテン中心に生きることを決意.残された時間は,心からサボテンを楽しむ事にした.

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