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金鯱の立ち位置その2

 昨日の金鯱の立ち位置の検討は,趣味家にとっては一大事のように見えますが,分類学者にとってみればなお検討中のサボテン科の再構成の一つです.この流れでエキノカクタスがさらに詳しく再検討されている研究を紹介しておきます.この研究では従来エキノカクタスとされる6種を全て揃えて,葉緑体DNAの4つの部位,ゲノムDNAのベタレイン合成系の2遺伝子,及び42項目の形態比較を元に系統分類を試みたかなり充実した研究です.
立ち位置2ー②2022-2
 彼らの結論の重要な点の1つ目は,金鯱はエキノカクタスには含まれないが,Kroenleiniaを採用するにはなお慎重な検討が必要だと考えられるとしていること.なお2016年のHuntのカクタスチェックリストでもKroenleiniaはまだ採用されていません.2つ目は,アストロフィツム,エキノカクタス,ホマロセファラは共通の祖先を持つ植物群であることは間違いない.しかしエキノカクタスに含まれるのは太平丸と巌だけであり,神竜丸,大竜冠は綾波とともにホマロセファラ属とするのが適当であるとしていることです.
立ち位置2ー③
 うーんなるほどねと思わせる結果です.趣味家としては,神竜丸,大竜冠がエキノカクタスではなくなるのはちょっと寂しい気がするのですが,昨日書いたように大竜冠は大竜冠であって植物そのものは別になくなるわけでも,価値が下がるわけでもありません.綾波と大竜冠を並べてみると,よう兄弟よろしく!と言っているようです.
立ち位置2ー②2022
 さらに余談ですが,結果の示すところでは太平丸・巌とアストロフィツムが相当近いことにふーんと思ってしまいました.

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さぼちゃんだいすき

Author:さぼちゃんだいすき
サボテン少年でした.

2010年,30年数年ぶりにサボテンに復帰.

2020年末,長年の夢だった栽培場を開設.

第二の人生は,サボテン中心に生きることを決意.

残された時間は,心からサボテンを楽しむ事にした.

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