ランポーに見る花の異常
普通サボテンの花は両全花で,一つの花に機能する雄ずいと雌ずいがあります.ところが環境の影響及び遺伝的な問題から雄ずい,雌ずいまたは両方ともが機能していないもしくは欠損していることがあります.馴染みのランポー玉ですが,周年観察していると色々なタイプの異常が観察されます.
まずこれが正常なランポーの花です.この個体は柱頭の裂片が5つですが,6以上になるものが多く見られます.柱頭の裂片の多寡が機能に影響している訳ではなさそうです.

これは花粉の異常花です.葯が乾いたようになっていて,全く花粉が出ていません.こんな花でも雌ずいは働いていることが多く,他の株の花粉を乗せるとちゃんと種子ができます.この異常は,環境要因特に温度によるものと考えられ,同じ株に咲く次の花は正常であることがほとんどです.この現象はランポー玉に限ったことではなく,別の種でも観察されます.

次は雌ずいを欠くタイプの異常です.これは多分に遺伝的な問題であり特定の株がこのような花ばかり咲かせることが観察されます.こうした雌ずいが無い花でも花粉の方は機能しており,他の株にかけると種子が採れます.有名なN氏モンストヘキランはこのタイプで,ほとんど正常な花をつけません.これはあくまで類推ですが,かなり近親交配が進んでいるのではないでしょうか.

様々なランポー玉が作出され,ランポーという名の下に扱われていますが,種間交雑種に由来するものが多数あると考えられ,これがランポー玉において異常な花が結構な頻度で観察される原因ではないかと考えています.
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これは花粉の異常花です.葯が乾いたようになっていて,全く花粉が出ていません.こんな花でも雌ずいは働いていることが多く,他の株の花粉を乗せるとちゃんと種子ができます.この異常は,環境要因特に温度によるものと考えられ,同じ株に咲く次の花は正常であることがほとんどです.この現象はランポー玉に限ったことではなく,別の種でも観察されます.

次は雌ずいを欠くタイプの異常です.これは多分に遺伝的な問題であり特定の株がこのような花ばかり咲かせることが観察されます.こうした雌ずいが無い花でも花粉の方は機能しており,他の株にかけると種子が採れます.有名なN氏モンストヘキランはこのタイプで,ほとんど正常な花をつけません.これはあくまで類推ですが,かなり近親交配が進んでいるのではないでしょうか.

様々なランポー玉が作出され,ランポーという名の下に扱われていますが,種間交雑種に由来するものが多数あると考えられ,これがランポー玉において異常な花が結構な頻度で観察される原因ではないかと考えています.
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