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獅子王似のノト

 これは獅子王似のノトです.和名は与えられていないようでツレキアーナと呼んでおきます.ご覧の通りガタイの様子は獅子王丸似ですが,早々から強い刺を出してくるので少し印象が違って見えます.ところで、この種の学名ですが、Notocactus tureczekianusという記述とNotocactus turecekianusという記述があり、どうやら後者が正しいようで、どこかでzが入り込んでしまったスペルミスのようです.さらに分類の大括り化に伴い,ノトカクタス属はパロディア属に統合され、それに伴いParodia turecekianaとなるとの記述があります。種小名の語尾が属名の性と一致させられていますが,学名の属名変更では,元々の種小名のままで行くんじゃなかったっけ?まあ、こんなことは分類学者に任せましょう。
 花もよく似ていますが,全体として色が濃いかなという印象です.
ツレキ①2021
 横から見てもまあ獅子王丸もどきですね.
ツレキ②2021
 この辺りは,The Cactus Explore 2014 No.13 60-73.で詳しく解説されています.要は獅子王丸(P. mammulosa)群に位置付けられ、基本種のP. mammulosaに極めて近縁だということで、シノニム扱いになろうということです.然もありなんって感じです.でも園芸的には長刺の獅子王丸って感じで悪くありません.そこを重視して選抜してゆくといいものに仕上がる可能性があります.

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コメント

Secret

No title

こんばんは。
 ツレキアヌス、このグループの中では長いトゲが特徴的で、私も気に入っているサボテンのひとつです。
P. mammulosa群、以前は、鬼雲丸(Notocactus mammulosus)、細粒丸(N. submammulosus)、獅子王丸(N. submammulosus var. pampeanus)、ミュラーモエレリ(N. mueller-moelleri)などに分かれていました。
 刺の長さばかりではなく、稜の数や疣状突起の細かさなど、外見上の違いはハッキリとあったように記憶してますが、これらは今やパロジア属に編入されてシノニム扱い。残念ながら、巷では獅子王丸以外は見かけることもなくなりました。

 簡潔に単純化する方向に進んでいくように見える分類学と、ちょっとした違いを見つけては育種で強調し、細分化を喜ぶ園芸。同じサボテンにかかわる事ながら、同時進行するところが面白いと感じています。

No title

Moriaさん,いつもありがとうございます。
ボクは園芸屋なので,選抜したくなるんです.ただ価値を見出すも評価するも所詮人の成すことですから絶対的なものはありませんね.
プロフィール

さぼちゃんだいすき

Author:さぼちゃんだいすき
サボテン少年でした.

2010年,30年数年ぶりにサボテンに復帰.

2020年末,長年の夢だった栽培場を開設.

第二の人生は,サボテン中心に生きることを決意.

残された時間は,心からサボテンを楽しむ事にした.

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