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ホムセンのヒーロー銀沙丸

 この銀沙丸というサボテンは春になるとホムセンなんかにもよく並んでいます.とにかく大らかで沢山の花が着き,サボテン入門編にもってこいのマミラリアだと思います.沢山売られているのですが,その名前に使う漢字についてはちょっと困っています.銀砂丸としているのは,単純に字の間違いだとは思うのですが,銀紗丸だったり銀沙丸だったりしています.紗は,生糸で作った粗めの織物,銀紗とは銀粉のことです.一方,沙は砂のことで,銀沙は銀の砂という意味になり,京都の銀閣寺にある砂を敷いた場所を銀沙灘(ぎんしゃだん)と呼びます.もともとどういうネーミングだったのでしょうね.
銀紗2021
 漢字の件はともかくサボテンとしての正体は明らかではなく,ネット上でMammillaria discolor ssp. discolorの学名が使われていますが,根拠が明確ではなく,これで正しいのか疑問に思います.日本でのみ流通している品種で,M. discolorベースの交配種ではないかとされています.M. ginsaumae hort.という日本の呼び名であるGinsa–maruを元にしたような学名を用いているサイトもありますが,これが園芸交配種なのであれば,この学名表記方法は間違っており,使用すべきではありません.M. discolorのみから選抜された品種なのであれば,M. discolor cv. GinsamaruもしくはM. discolor ‘Ginsamaru’が正しく,他種との交配種起源であればMammillaria cv. GinsamaruもしくはMammillaria ‘Ginsamaru’が妥当です.
 本格的な春が訪れる頃,銀沙丸はすでに開花を終え,地味なマミラリアに戻って,栽培棚の1員として風景に埋没しています.
銀紗普段の姿2021

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さぼちゃんだいすき

Author:さぼちゃんだいすき
サボテン少年でした.

2010年,30年数年ぶりにサボテンに復帰.

2020年末,長年の夢だった栽培場を開設.

第二の人生は,サボテン中心に生きることを決意.

残された時間は,心からサボテンを楽しむ事にした.

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