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サボテンの屈光性

 晩秋から初冬にかけての日差しは随分と斜めに射し且つ強烈です.ハウスにいると顔が痛くなるくらいの角度で太陽光が射し込んできます.どうやらサボテンたちもこの光の様子に閉口するらしく、特にマミラリアたちは結構ハッキリとこの斜めの光に反応します.
 これは左から多毛景清,銀河,マグニマンマ.明らかに左に傾いてますよね.上から眺めていると少し頭が傾いているかなって思うくらいですが,真横から見ると相当傾いてます.
屈光性マミ2020
 次は黄金司とその交配種のピンクニンフ.細長いガタイなのでいつでもまっすぐ上を向いているわけではないのですが,改めて真横から眺めて見ると今度は左に傾いてます.
屈光性②2020
 屈光性をもたらす光は,特に青色光が重要で,その光受容体はフォトトロピンというタンパクです.これは高校生物でも一応習うことなのですが,実際にはさらに気孔の開閉や葉緑体の光定位運動など様々な働きをすることが知られています.サボテンの様なCAM 植物では,気孔の開閉は概日リズムによって制御されているとされますが,青色光が気孔の開閉に作用するかなどは多分分かってないと思います.
 これではなあーと回れ右させて数日間.1枚目の写真のマグニマンマなのですが,すっかり直立してます.思ったよりずっと早く反応します.これからは時々鉢を回転させてやらないとね.
屈光性回復202
 考えて見れば,彼らの故郷は日本に比べて随分と低緯度,東南アジアで言えばフィリピンやインドシナ半島ぐらいの緯度です.ですから日本の冬の様な低い角度で南から照らされることはあり得ないのです.すっかり自分が傾いたと勘違いして頭を傾げるサボテンたちをみるとなんだか笑えてきます.

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さぼちゃんだいすき

Author:さぼちゃんだいすき
サボテン少年でした.

2010年,30年数年ぶりにサボテンに復帰.

2020年末,長年の夢だった栽培場を開設.

第二の人生は,サボテン中心に生きることを決意.

残された時間は,心からサボテンを楽しむ事にした.

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