白瑞鳳玉と瑞鳳玉
先日白ランポーの立ち位置について書いたのですが,この白瑞鳳玉と瑞鳳玉はもっと微妙な位置にあります.というのは,これまでにAstrophytum capricorneという基本種に対していくつかの近縁種または変種が記載されて来ています.これらの多くは別種とする根拠に乏しく,今はA. capricorne一つにまとめられています.その中でA. capricorn v. niveum(白瑞鳳玉)は自生地がコアウイラ州クアトロシネガスとされ, A. capricorneの広い自生地の中の一つです.さらに日本で大鳳玉と呼ばれるものもA. capricorne var. crassispinumという学名が与えられているものの,自生地はやはりクアトロシネガスとされ,区別されるべきものかどうかは,議論のあるところのようです.まあ,細かい話は分類学者に任せるとしましょう.不幸はこのniveumという学名にあります.ニベウムとは「雪のように白い」という意味で,外観で区別されて名付けられています.今流通している白瑞鳳が,厳密にクアトロシネガスに産するニベウムとされる個体群の後代なのかと問われると恐らく違うというのが正解かと思います.つまり瑞鳳系の中で特白選抜種を白瑞鳳と呼んでいるものと理解するのが適当です.園芸的に選抜されたものの特徴と学名の意味が一致してしまうという不幸により,白瑞鳳玉=A. capricorn v. niveumということになっているのですが,完全にイコールではありません.ですからニベウムと白瑞鳳玉を別々に記載している佐藤さんの原色サボテン事典は一つの見識かとも思います.趣味家としては,驚くほど白く刺が勇壮に渦巻く瑞鳳玉であれば,それはそれで嬉しいのですが.
ウチにいる2株の白瑞鳳玉です.それぞれ個性が違います.園芸的に見ても何か白瑞鳳玉の判定基準で,どこからが瑞鳳玉なのか全く不明です.


もしかすると白黒着けず瑞鳳玉一本で良いのかもしれません.
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ウチにいる2株の白瑞鳳玉です.それぞれ個性が違います.園芸的に見ても何か白瑞鳳玉の判定基準で,どこからが瑞鳳玉なのか全く不明です.


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