花粉の発芽を観る
種子を採るには花粉を雌しべの先,柱頭に着けます.たいていのサボテンは,自家不和合性なので,別の株の花粉を着けます.そうすると種子が出来ることは,大昔から人は経験的に知ってました.エジプトの壁画には,ヤシを人工授粉している様子が描かれています.
これはランポーの花です.有星類の基本数はどうやら5のようですが,学名の種小名myriostigmaにあるようにランポーの柱頭(stigma)の先が基本より多数の6−8ぐらいに別れているものが多いのですが,この写真のように綺麗に5片に分かれるものもあります.それはさて置き,この柱頭に花粉を乗せるとどうなるか.

柱頭列片の先端を押しつぶして顕微鏡で見るとたくさんの花粉が見えます.これは人工的に授粉したものですから,それはたくさんの花粉が着いています.柱頭に乗せられた花粉は間も無く発芽します.この写真の柱頭は授粉3時間後に取ったものですから実際は花粉管が伸びているはずです.でもはっきりとは見えません.

そこで柱頭を水酸化ナトリウムで柔らかくし,特別な薬液で染色し,その後UVを当てて観察します.そうすると無数の花粉管が柱頭組織の内部に侵入している様子を見ることが出来ます.

少し拡大して観ると花粉管の所々に光って見えるところがあります.これは花粉が生産するカロースという物質で,花粉菅(一つの細胞です)は伸びて来たところにカロースの隔壁を作っては前へ進みます.実は花粉管がどのようにして先端伸長することができるのかまだ分かっていません.ですから中学・高校では,花粉管が伸長しますとだけ習います.

さらに拡大すると花粉からひとつひとつの花粉管が伸びているのかしっかり分ります.動物では子宮の中で精子戦争がおきます.他のオスの精子とまた自分の精子同士とも競争し,卵子に到達し侵入できるのはたった1つです.植物も基本は同じなのですが,面白いことに珠孔といって種子の元になるところへ入る入り口では花粉管は押し合いへし合いの競争を必ずしもしていません.大変お行儀よく一つずつ入って行きます.また機会があったらサボテンでこの様子を観察してみます.

花粉を着けると種子が採れる.この当たり前のことの実態はなかなかのドラマなんですよね.
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これはランポーの花です.有星類の基本数はどうやら5のようですが,学名の種小名myriostigmaにあるようにランポーの柱頭(stigma)の先が基本より多数の6−8ぐらいに別れているものが多いのですが,この写真のように綺麗に5片に分かれるものもあります.それはさて置き,この柱頭に花粉を乗せるとどうなるか.

柱頭列片の先端を押しつぶして顕微鏡で見るとたくさんの花粉が見えます.これは人工的に授粉したものですから,それはたくさんの花粉が着いています.柱頭に乗せられた花粉は間も無く発芽します.この写真の柱頭は授粉3時間後に取ったものですから実際は花粉管が伸びているはずです.でもはっきりとは見えません.

そこで柱頭を水酸化ナトリウムで柔らかくし,特別な薬液で染色し,その後UVを当てて観察します.そうすると無数の花粉管が柱頭組織の内部に侵入している様子を見ることが出来ます.

少し拡大して観ると花粉管の所々に光って見えるところがあります.これは花粉が生産するカロースという物質で,花粉菅(一つの細胞です)は伸びて来たところにカロースの隔壁を作っては前へ進みます.実は花粉管がどのようにして先端伸長することができるのかまだ分かっていません.ですから中学・高校では,花粉管が伸長しますとだけ習います.

さらに拡大すると花粉からひとつひとつの花粉管が伸びているのかしっかり分ります.動物では子宮の中で精子戦争がおきます.他のオスの精子とまた自分の精子同士とも競争し,卵子に到達し侵入できるのはたった1つです.植物も基本は同じなのですが,面白いことに珠孔といって種子の元になるところへ入る入り口では花粉管は押し合いへし合いの競争を必ずしもしていません.大変お行儀よく一つずつ入って行きます.また機会があったらサボテンでこの様子を観察してみます.

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