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サボテンで6種類のウイルスの重複感染

 サボテンが同時に6種類の異なるウイルスに感染していたという報告です.文献は,Park et al. Detection of co-infection of Notocactus leninghausii f. cristatus with six virus species in South Korea. Plant Pathol. J 34: 65-70. です.この報告では,金晃丸綴化を用いて分析されています.綴化を用いた辺りからは,良くサボテンの栽培のことを知っていて研究が進められたことが 窺えます.
 結果を要約すると金晃丸綴化はcactus mild mottle virus(CMMoV)、cactus virus X(CVX), pitaya virus X (PiVX), rattaile cactus necrosis-associate virus(RCNaV), schlenbergera virus X(SchVX), zygocactus virus x(ZyVX)の6種のウイルスに同時感染していた,ということです.綴化株ですから,長年に渡り接木や切り取った一部を挿し木するなどして維持してきたいわゆる栄養繁殖系なわけで,ウイルスの重複感染はあっても不思議ではありません.ここから類推できることは,挿し木,接木を繰り返して維持している綴化株の多くは同じ状況にあるということです.
6種重複感染①2020
6種重複感染②2020
  これまでにサボテンに感染することが報告されたウイルスは,5属12種類のウイルスです.具体的にはTobamovirusu属のCMMoV, RCNaV, sammon’s opuntia virus (SOV), Carlavirus属のcactus virus 2(CV2), Potexvirus属のCVX, opuntia virus X (OpVX), SchVX, PiVX, ZyVX, Carmovirus属のsaguaro cactus virus (SCV),そしてTospovirus属のtomato spotted wilt virus (TSWV), impatiens necrotic virus(INSV)です.これらを見渡すとナイフなどを通じて,またアブラムシ,スリップスなど害虫を通じて多くのウイルスがサボテンと共存関係にあることが窺えます.ウイルスがいることがたちまち否定的状況かとかはまた別の問題ですので,その点は後日また改めて論じたいと思います.

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さぼちゃんだいすき

Author:さぼちゃんだいすき
サボテン少年でした.

2010年,30年数年ぶりにサボテンに復帰.

2020年末,長年の夢だった栽培場を開設.

第二の人生は,サボテン中心に生きることを決意.

残された時間は,心からサボテンを楽しむ事にした.

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