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白花のブレビカウレかな?

 昨年来ちょっとした目的があってブレビカウレを次々と買い求めました.昨今はずいぶんと国内需要が飽和したのか,少しずつ値が下がっています.値段は,サイズと草姿で決まっているようです.きれいな円形を保ち,全面に枝が配置されている株は,確かに現地でも数が多くなく,そのような株は未だ値が張ります.でも輸入および販売は休眠期に行うので,花色は分かりません.今年咲いた10株ほどの中に写真のような白クリームの花を咲かせる個体がありました.でも改めて見ると,幹の形や表皮のはがれ具合は,エブレネウムに近いように見えます.しかし,葉の形態を見るとブレビカウレ型です.実は以前に買い求めたエブレネウムの中に1株黄色花の個体があります.この個体は草姿や茎の様子はエブレネウムですが,葉はブレビカウレに近いのです.そもそも輸入株は,輸出業者が自ら採取場所に赴いて集めて来た訳ではなく,あの辺りから取って来てもらったという状態です.
白花ブレビ①
 そんな訳で今度はうちにあるエブレネウムの花をじっくり眺めて見ました.するとガクの形態に2タイプあることがわかりました.
 即ちガクが大きくて周縁が波打ちフリル状になっているものと,
フリルタイプ
 ガクのサイズが小さくスッキリとしているタイプです.
スッキリ2
 この違いは, 以前に紹介したパキポジウムの本のスケッチと比べて見るとエブレネウムは次のようにフリルに
エブレネウムスケッチ
ブレビカウレはスッキリタイプに近いものです.
ブレビスケッチ
そして改めて先ほどブレビカウレとして購入して,花が白だったものをみるとスッキリタイプです.
白花ブレビ②
このことは何を意味しているでしょうか?
 エブレネウムとブレビカウレの分布は重なっています.さらに白花ブレビカウレの分布は,ブレビカウレの分布からは少し離れた所です.少なくとも葉の形態のみでは種の区分は難しいこと,エブレネウムの中にブレビカウレ型のガクを持つものがあること,ブレビカウレの中にブレビカウレ型のガクを持ち白花を咲かせるものがあること,などを示しています.
 輸入されたものを手にして色々議論していても始まらないなあと思いました.現地をしっかり踏破しなくては,決着は着きそうにありません.時間とお金のある分類学者に任せることにしましょう.

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さぼちゃんだいすき

Author:さぼちゃんだいすき
サボテン少年でした.

2010年,30年数年ぶりにサボテンに復帰.

2020年末,長年の夢だった栽培場を開設.

第二の人生は,サボテン中心に生きることを決意.

残された時間は,心からサボテンを楽しむ事にした.

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