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花から正体を探る

 パキポジウムの実生苗を結構な数作ってみたのですが,実生から2-3年して個鉢に上げる辺りで,おや?これは何かが混ざっているぞってのを発見することが少なからずあります.何しろ発芽まもない小苗はなかなか種の区別がつきにくのです.種子になると実生苗以上に全く区別がつかないですから,混ざってしまうととどうしようもありません.下の写真のようなものがエブレネウムのバットから個鉢に上げるときに見つかりました.明らかにエブレネウムではありません.同じようなものが5-6個もあるのです.
花から名を②2022
 葉の形態から見るとブレビカウレかその交配種である恵比寿大黒のようです.パキポジウムの種を決定づける大きな決め手は花です.それぞれの種が,かなり特徴的な花を持つので,花を見ると間違えることはありません.幸い一つの個体が早々に花を上げてきました.
花から名を①2022
 晩秋の陽気に誘われて冬が来る前に咲きました.花の特徴から見るとどうやら恵比寿笑いのようです.そもそも恵比寿大黒はここ数年蒔いていないし,更にエブレネウムとの雑種でもなさそうです.恵比寿大黒の片親であるデンシフローラムの花は小ぶりで花弁の縁に皺が入ります.恵比寿大黒は両親の中間的な花を着けます.ただし更に恵比寿大黒と恵比寿笑いを交配するとだんだん花は恵比寿笑いに近くなり,そのうち見分けがつかなくなります.
花から名を④2022
花から名を③2022
 今回の事は,多分隣で蒔いていた恵比寿笑いの種子がエブレネウムの育苗バットに飛び込んだのでしょう.いろんな種を蒔いて思うことは種子というヤツはことのほかジャンプが上手です.ここまで飛んだの?ってところに生えたりしますから.

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サンルイスポトシのコンプレッサSB820

 マミのコンプレッサ(M.compressa)はメキシコ中央部に広く分布するサボテンで,そのうちの1タイプに対して白竜丸という和名が付けられています. SB820の故郷はサンルイスポトシ州,FNに付記された情報が曖昧なため,これ以上詳しいことは分かりません.分布域が広いので当然のことながら色々なタイプが存在するようで,ボクが以前に見たヌエボレオン州のコンプレッサも多様性に富んでいました
SB820コンプ①2022
 ですからこれを見て白竜丸だというと,マミラリアをよくご存知の趣味家はエー?ってことになります.白竜丸はコンプレッサですが,コンプレッサの大部分は白竜丸ではないってことをちゃんと認識すべきです.これが理解できず,だから学名なんでどうでもいいんだ,というのはとても情けないことに思えます.外観は色々あれど,この赤い花は共通しているのかな,園芸的に白花が知られているのかどうか情報を掴んでいません.
SB820コンプ②2022.
 これから株が大きくなるとまた印象は変わるでしょうが,まあこの株のような外観がコンプレッサらしいコンプレッサなんだろうなと思います.

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やっとお目覚め

 亀甲竜の大人株が7月に目覚めたことを記事にしました.今年は順調に葉を展開し,未だに枝先に花を着けながら成長しています.ウチにはお子様株が2つあり,昨年は9月に一緒に目覚めたことを記事にしました.この時の球体は鉢の直径の1/3にも満たないものでしたが,今は直径で倍以上になっています.そのお子様株の一つは昨年同様9月に目覚めたのですが,もう一方はだんまりを決め込んでいました.あれーこれは枯れたのかなと心配していましたが,11月も後半になってようやくのお目覚めです.
やっとお目覚め①2022.
 まあお目覚めしたのは良かったのですが,寝すぎだよ君は.寝る子は育つというけれど,植物ですから葉を出さないと育たないんだよね.さあ,これからしっかり葉を伸ばしてください.
やっとお目覚め②2022
 写真にある銀の寒冷紗は,大小に関わらず亀甲竜の鉢に被せています.本来彼らは蔓だけを地上に出している植物で,肥大した茎部分が直射日光に晒されるのは本意ではないのです.たまには寒冷紗を捲って様子を見たいので,完全に埋め込むのではなく,こんな風に遮光しています.

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晩秋のギガンティア

 もう晩秋から初冬になろうかというハウスでコピのギガンティアKK614(Copiapoa giganntia, syn. C. haseltoniana)が咲いて来ました.気温の低い時期だからでしょうか,いつもよりやや大ぶりの花です.
ギガンテアKK641花2022
 接木苗を手に入れ接ぎ降ろしした時は小さな株でしたが,あれから7年すっかり貫禄が出ています.下にはまだ短い袖が着いていますが,もう落ち着いた成長をする様になっています.扁平に成長しながら,頂部の黄金色の綿毛もだんだんと増えて来ました.
ギガンテアKK6412022
 これを見ているとコピの接木養成が悪いとばかりは言えない様です.良い株に仕上げてゆくには,ある程度大きくしてからの栽培環境が大切なんだろうなと思っています.

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メタボなネオポル

 この株はキリンの実生接ぎを今年の初夏に降ろしたものです.完全にメタボっています.本当なら黒い刺がぎゅっと詰まり成長点部を囲んでいるはずです.これらか少し時間をかけて絞ってゆくことになるでしょう.キリンに接いでも決してメタボらないものもあれば,このようにどうにも頂けない姿になる種もあります.大きくなりすぎる種では,キリンの上に居る期間の後半は絞り気味にした方が良いのかなと思いますが,みんな一緒くたに地植えされているのでなかなか個別管理は難しいです.
ネオポルKK14472022
 何はともあれ,大好きなネオポルの花を眺められるのは幸せなことです.
ギガンテアKK641花2022
 これはNeoporteria clavata KK1447です.故郷はAlgarrobitoとありますが,情報が大雑把すぎてどこなのか地図では特定できませんでした.何しろ同じ名前の町がいくつもあるので,せめて何州かも付記されていないと辿れません.まあチリ中央の海岸沿いであることは確かなのですが.なおこれの現在の学名は,Eriosyce subgibbosa subsp.clavataということになっていますが,ボクの中ではいつまでもネオポルテリアなんです.

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プロフィール

さぼちゃんだいすき

Author:さぼちゃんだいすき
サボテン少年でした.

2010年,30年数年ぶりにサボテンに復帰.

2020年末,長年の夢だった栽培場を開設.

第二の人生は,サボテン中心に生きることを決意.

残された時間は,心からサボテンを楽しむ事にした.

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