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太平たちの秋移植

 ここ何年も太平達と多くの強刺類は皆秋移植にしています.といっても1年から2年おきの移植なので,春の移植ほど量的にもそれほど大変ではありません.太平たちは,掘り上げたついでにカイガラムシ退治のために薬剤に浸漬し,一度乾かしてから植え付けています.仕事上がりに小一時間,一度に抜くのはこの程度の数だけ.
太平秋移植①2020
 抜き上げた時の観察は,用土を含め管理の良し悪しの自己評価にとても大切です.ボクは用土の最上部に化粧砂や細かい赤玉などは敷かない栽培方法です.植え付け時にいちいち別の用土を最後に入れるのは面倒,ズボラなボクには我慢できません.それと表面から1cmぐらいの用土が無駄になっているかと言えば,サボテンの根はちゃんとそこまで回っています.逆に言えば用土一杯に根が回るくらいならそれは元気な証拠かなと見ています.
太平移植③
 ボチボチなので,抜かれるのを待っている太平達はまだたくさん,なかなか終わりませんね.なので大株は2−3年に一回にしています.
太平秋移植②2020
 この太平達の秋移植は,地上部が動いていない時なので発根は不良かというと実際にはそうでもなく,根を切られた刺激でちゃんと新根が出てきます.こうして秋移植しておいた方が春の動き出しは早く,春にしか動かない太平たちには秋移植のサイクルが良さそうなのです.

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キリンウチワの腋芽発達の制御

 キリンウチワの面倒なところは,接木をしてから間も無く葉腋から腋芽が発達し始めることです.これはある意味不思議なことで,通常キリンウチワは枝を伸ばすと1m以上もまっすく伸び決して腋芽が発達しません.どこまで伸びるのか試したことはありませんが,頂芽優勢が極めて強い植物と言えます.
 ところが接木するとこれでもかってほど腋芽が発達して来ます.この頂芽優勢という現象は,頂端分裂組織が生産する植物ホルモンの1つオーキシンが求基的に流れて,それにより腋芽の発達が抑えられています.ですから頂芽を取り去るとこの頂芽優勢は解除され,腋芽が発達開始します.接木した場合,新たな成長点となった穂木のオーキシン生産能力が高かくないため,腋芽の伸長が起きると思われます.他の台木でも時々腋芽(分枝)が発達するのは同じ現象です.
 さて何か良い対処法はないでしょうか.農業生産上で腋芽を発達させないという場面を探ると,有りました,タバコの生産です.タバコ葉を生産する上で,腋芽の伸長は邪魔モノです.いちいち手で掻き取るには手間が掛かります.これに対処するために登録の取れた農薬がいくつかあります.今回はイエローリボンS(OATアグリオ)の50倍液を塗布して見ました.結果はなかなか良好です.下の写真は接木直後に処理して1週間目の様子,右側は無処理,左側は処理区です.処理区は全く腋芽の伸長は認められません.
キリン腋芽抑制2020
 この農薬は2種類の成分が含まれ,その作用機作は,ブトルアリンの細胞分裂阻害による腋芽伸長抑制効果と,もうひとつのデシルアルコールの脱水作用によるわき芽抑制のダブルの効果とされます.
 無処理区の伸びた腋芽を掻き取り,さらに10日後の写真です.無処理区では腋芽を掻き取った後に再び腋芽が伸長開始していますが,薬剤処理区は全く腋芽の発達は認められません.
キリン腋芽処理2W2020
 さらに2週間後,腋芽の伸長は見られず穂の成長は順調です.
キリン腋芽4w2020
 この予備試験では,上位5節に薬剤処理をしましたが,一部の株でそれより下の腋芽が発達してきたものがありました.上から何枚まで処理したら良いかも検討しないといけません.薬剤の濃度,処理時期など今後も色々と継続試験は必要ですが,先ずは使えそうな薬剤です.多数の株を並べると腋芽の切除は一苦労,これでその手間から解放されるならそれはとても助かりますよね.

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般若の涼しげな花

 暑い夏の日,般若(Astrophytum ornatum)がポツンと咲いていました.この株はサボテン趣味を再開して間もなくの頃に,小さな株を手にしたものです.強刺類の間に置かれて,年中ガンガンの陽にさらされていますので,成長は遅めでしょうか.それでも10年近く経ちサイズも出てきて,数年前からは開花する様になりました.他の有星類は,春から咲きますが,こいつは夏咲きです.
般若2020
 涼しげな黄色い花は灼熱のハウスで見るとホッとする爽やかさです.
般若の花2020
 般若という名前を頂いていますが,どこに嫉妬に狂う鬼女の面影があるのでしょう.それとも般若心経から?いずれも連想出来ませんね.種小名のオルナーツムには似つかわしくない名前ですね.おそらく刺がびっしりと生えた中に大輪の黄色の花をいくつも咲かせた大株を見て付けられた種小名なのではないでしょうか.

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シュレセリーを増やしてみよう

 シュレセリー(Sclerocactus spinosior subs. schlesseri)は素敵なサボテンです.この春にようやくウチに居る2株の開花が揃ったことを記事にしました.無事,交配出来て,種子がたくさん採れました.ああ、よかった!と思い,友人にも種子を分けて差し上げ,自分も蒔いてみました.webで情報を探って見ると,どうやらこの種は,種皮に問題がありそうです.水につけた後に,ヘソの横あたりの種皮を取り去ってやると良好な発芽が得られるとのこと.早速やってみたのが下の写真,乾燥した種子のまま爪切りでヘソの横を少し切り取ってやりました.左が処理した種子,右が何もしていない種子です.元々曲玉のような形状をした種子ですが,曲玉のとんがった部分を取り去った感覚です.爪切りで種皮の一部を取り去るのは,発芽促進のためのアサガオの種子処理と同じです.
シュレセリー種子処理2020
 大いに期待したのですが,結果は発芽率に大差なしってところでした.普通のサボテンに比べると発芽に時間を要しますが,ポツリポツリとゆっくりながらも発芽してきます.結論的に言えば,普通に蒔いて問題なしのようです.
 せっかく生えたので,一部キリンに乗せました.まだ数週間ですが,白い刺を思い切り伸ばす姿は,早くもそれなりの顔をしています.流石にキリン,このまま行けば来年には花が咲くのではないか?ぐらいの勢いです.
シュレセリーキリン接2020
 気を良くして,もう少し増やしたくなりました.来年も種子採りできたらいいなぁ.この素敵なサボテンをぜひたくさん増殖して普及させたいものです.

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マミのモンスト2題

 あまり紹介する機会がなかったマミのモンスト株を取り上げました.これまで何度か書きましたが,モンストという呼称は実に曖昧です.今回取り上げる「モンスト」は,叢生になる変異タイプです.以前にこんなタイプは天狗巣病が疑われることをボカサナフレッド,すなわち高砂モンストの項目で書きましたが,確認作業は進んでいません.
 まずはピコモンスト.このピコと呼ばれるサボテン自体が,M.spinosissimaの変異株で,中刺以外が消滅しています.ピコの形態的特徴を見る限り,元の種は白刺種ですね.1990年頃に出現したとされますが,その詳細は不明です.この変異形質は種子繁殖で安定的に伝わります.これがさらに叢生になる変異を重ねたことになります.まあ,色々出てくるものですね.
ピコモンスト2020
 次はM. crinita subs. painteriのモンストという名で手に入れましたが,これはM. crinita subs. crinitaのシノニムとされます.佐藤さんの原色サボテン事典ではM. painteriに紅姫星という和名を与えて,クリニタと区別しています.この叢生になるクリニタ変異株は,国外でも広く栽培されており,2000年代の早い時期に出現したようです.面白いことに自根や柱類で接木しても花が十分咲かないのに,どういう訳かオプンチアに接ぐと見事に群花するとされます.確かにウチで観察しているとまともに花は開きません.一度試してみたいものです.
クリニタモンスト2020

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プロフィール

さぼちゃんだいすき

Author:さぼちゃんだいすき
金沢に生まれたボクは,熱心なサボテン少年でした.2010年,30年数年ぶりにサボテンに本格復帰.2020年末,長年の夢だった栽培場を開設.第二の人生は,サボテン中心に生きることを決意.残された時間は,心からサボテンを楽しむ事にした.

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