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しばらく旅に2019秋

 また休むのかと怒られそうですが,2週間ほど留守にします.季節は本格的な秋を迎え,サボテンたちにとってもヒトにとっても良い季節です.ハウスにはやること山積み,仕事の方もデスクに書類が山積みではありますが,無事に帰ってきたら頑張ることにします.
 出かける先はメキシコ! グアダラハラで会議があるのです.もちろんのことフィールドを見て回る時間も確保しています.前回メキシコへ行ったのは5年前,それなりに楽しかったのですが,ボヤッと風景を見てしまった感がありました.今度は少し目的を明確にして回ります.より広い視野で植生を理解できればと思います. 
白ランポー8月2019

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CSJのオペルクリカリアの記事

 最近届いたCactus and Succulent Journal最新号のトップ記事は,オペルクリカリア属の雌雄異株についてです.表紙を見ておおっと思い,すぐに中をペラペラめくって見ました.
今度のCSJ①2019
 雌雄異株には色々なタイプがあるのですが,雄花を着ける株と雌花を着ける株が,別々の個体として存在することを雌雄異株と言います.この雄花および雌花は,機能的に雄花、雌花であるという意味です.つまり,下の表紙の写真のように雄花には退化した雌しべが,雌花には退化した雄しべが有ります.このことは,なんらかの環境要因によってこの雌雄を制御している遺伝子の発現が変化することで,上に載せたい雑誌の表紙の写真のような完全花つまり雄しべも雌しべも機能している花が生まれる可能性が有ります.
今度のCSJ①2019
 この記事は,オペルクリカリアにも稀に起こるこうした現象を観察してその経過を報告したものです.結論から言えばどうしてそのような現象が生ずるのかは不明であり,おそらくは強い環境ストレスによるものと想像されます.こうした完全花から得た,即ち自家受粉したと思われる実生が出来上がっていますが,再び完全花を作るのかどうかはまだ確認されていないとのこと,興味あるところです.
 今,たくさんのパキプスが日本に入って来ていますが,果たしてどれだけの人がじっくり植物を眺め,観察しているでしょうか.カッチョエーとか言って,流行りの置物としてパキプスを見ている人.そこに高値で売りつけ,それがビジネスだとか嘯く輩.これが実態とすると全くもって恥ずかしい話です.

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新橋の赤い実

 新橋(Harrisia martinii)は,南米産の柱サボテン.ムーンナイトカクタスなどというムードある英名を頂いていますが,実は厄介者であることを以前の記事に書きました.何しろいくつもの熱帯,亜熱帯地方で,侵略的外来生物として駆除の対象になっているくらいですから,その繁殖力はハンパないのです.さらに調べるとこれは南米では食用にされていたとの記述が見つかり,へーと思いました.実ばかりではなく花も茹でて食用に,さらに地下部も茹でて食べるとか.ネット上にはドラゴンフルーツの蕾レシピが溢れてます.今度花を茹でて食べて見ましょうか.
 さてウチのハウスに一株しかないこの株ですが,今年の初夏に3輪開花していずれも結実しました.何と掛かったのかなと不思議に思いました.他のHarrisia属の花粉で結実することは以前に書きましたが,もしかして自家受粉させても結実するのかもしれません.ボクはこの仲間はかなりの確度でアポミクシスを起こしていると見ています.
新橋結実拡大2019.jpg
 果実は袖などより二周りほど小さいものです.
新橋割れた果実2019
 中はドラゴンフルーツの中とそっくり,舐めて見ましたが,大して甘くはありません.それでも爆ぜて落ちた実には蟻が集ってきます.
新橋果実断面2019
 せっかく種子が採れたので蒔いて見たところ,ちゃんと生えました.
新橋実生2019

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マイナー白マミアルビコマ

 アルビコマ(Mammillaria albicoma)は,メキシコ タマウリパス州の一部に自生するとされます.美しい柔らか系白マミですが,なぜかあまり注目されません.学名でネット検索しても大した情報は得られません.世界的に見てもマイナーなマミラリアなんですかね.成長は早くありませんが,特段栽培が難しいわけでもなく,とても魅力的なサボテンなのに.
もう8年も前からウチに居ます.この間ずいぶんと大きくなりました.実生してみようかと相手を探しましたが,なかなかヨシと思うものに出会わずじまいです.
アルビコマ①2019
 何より優れた点は,夏に咲くというところです.もちろん少し気温が下がるとより一層花数が増えるのですが,真夏でも元気に咲いて来るところは他の白マミにない魅力です.小さな花を覗き込むと柔らかで優しい世界が広がっています.
アルビコマ花2019

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ちょっと変わったグラキリス実生

 この春に昨年採種したグラキリスを使って発芽条件などの試験をして,そこで発芽したものを角ポットに植えておきました.春からそれなりに成長してワサワサに.
グラキリス実生移植前2019
 お盆休みにゆったりと植え替えてやりました.面積は6倍に広がってしまいましたが,まあなんとか置き場所を作りました.
グラキリス実生2019
 そして数週間,しっかり根付いて再び新しい葉を展開しつつあります.秋までもうひと伸び.彼らを眺めていて,ふと変わった葉をもつ個体に目がゆきました.
グラキリス変異株①2019
 どう見ても葉の幅が広く,かつやや短いのです.これらの元となった種子は全て手交配によるもので,他の花粉のコンタミは考えにくいのです.もし誤って何かを掛けたのであれば,同じようなものがもう少し出てもおかしくないと思います.また種子のコンタミかとも思いましたが,今年たくさんとったブレビカウレ とも様子が違います.要経過観察です.
グラキリス変異株②2019
 現地から来た株の中にも葉の形態には大きな個体間差が認められます.ロスラーツム種はマダガスカルに広く分布し,地域変異が亜種としてそれぞれ記載され,グラキリスもその一つです.何が典型的であり,何が標準的かという言い方は危険かもしれません.
グラキリスの葉2019

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プロフィール

さぼちゃんだいすき

Author:さぼちゃんだいすき
サボテン少年でした.

2010年,30年数年ぶりにサボテンに復帰.

2020年末,長年の夢だった栽培場を開設.

第二の人生は,サボテン中心に生きることを決意.

残された時間は,心からサボテンを楽しむ事にした.

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