雷神をめざして

 雷神とは勝手にボクが呼んでいる交配組合せのことです.エキノカクタス神竜玉と太平丸は交配が可能です.ただしそれは,神竜玉を子房親とした時に限られ,太平丸を子房親とした時は種子が乗りません.神竜玉に雷帝系太平丸を交配して,刺がすごく,出来れば黄色花の交配種が出来ればなと思い,それが出来る前から雷神と勝手に名前を決めて交配してみています.この株は,神竜玉×黒刺雷帝で,稜の数は太平丸の基本数8より多くなりかけています.咲きかけの花は,何やら黄色味を少し帯びているようで期待させました.開いてみるとやはり赤花で,太平丸に近い花です.花粉は出ている様ですから,試しにはかけてみしたが,花粉側も子房側も着果しませんでした.
雷神の花2018
 接木苗ですから,まだこれから咲くかも知れません.End of seasonを狙って,もう少し後の気温が高くなった時期の花に期待します.不稔雑種が季節終わりの交配で実を結ぶことがあるってことはいくつかの植物で知られており,これは非還元性配偶子を作ることにより稔生が回復する仕組みです.非還元性配偶子の誘導は高温により誘導されることが知られています.

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太平丸の育種その⑨雷帝(1433)

 ご覧の様にボッとした顔付です.なぜだか分かりますか?6稜なんですね.稜の間が空いているので,なんとなく締まりのない顔に見えるのです.こうした減稜した太平丸が時々見られるのは興味深いことです.それはさておき,この交配は,刺の強いオーソドックスタイプの雷帝を目指してのことでした.幼顔をしているのは悪いことではありませんが,中刺が2本に分かれている点やアレオレの感覚があまり広くない点などはどうかなーと首を傾げる所です.まあそれでも10cmを超えるまではじっくり見てやらなければなりません.
1433番
 もう何度も出て来ましたが,2枚目は種子親の雷帝,3枚目は花粉親の強刺雷帝です.
旧来帝親
強刺雷帝(堀川)
すっかり人気の低下した太平丸ですが,気品ある太平丸を追求するのは楽しいことです.今日でこのシリーズは一応、中締め.また新たなものが少し溜まったら紹介します.今年からこれらを使った交配を始めます.ようやく自分にしか出来ない仕事が始められます.新たなコンセプトの提案が出来るくらいになりたいものだなーと思います.

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太平丸の育種その⑧黒ニコライ(1430)

 黒刺雷帝に白花のニコリーをかけたもの.ブルー肌に黒い刺が目立ちます.まだ幼顔ですが,ある程度サイズがでても幼顔である所がよいと踏んでいます.今後も注目して行きたい株です.また花色がどうかも気になる所.これに花粉親をバッククロスすると白花系が出来上がるでしょうか.
1430番
 2枚目は種子親の黒刺雷帝.雷帝と称する太平丸の中には刺色が真っ黒なものがあり,これを黒刺雷帝と呼んでいます.太平丸の中にも相当黒刺といえるものがありますし,豪刺と称しているものがあります.この黒刺雷帝と称して流通するものがどのようなバックグラウンドで作られたものかは知る由もありません.
黒雷帝(林)
 3枚目は何度かこのブログで登場した白花の二コリー,刺の様子も良く花色が特異なので注目しています.これを交配に使っているのですが,種子親としてはどうもよい種子を産出してくれませんが,この株を花粉親に使った後代を取り続けています.
白花ニコリ2015

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太平丸の育種その⑦ニコ花*ニコ(1427)

 これは(ニコリー×花王)にスーパーニコリーをかけたもの.兄弟2個体の雰囲気はそれぞれですが,ともにニコリーの雰囲気そのままに1枚目は刺が太く,2枚前は種子親の特徴である中刺が二本になり癒合するという形質を示しています.4分の1花王の血が入った訳ですが,その面影はあまりありません.
1427①
1427②
 3枚目は種子親のニコ花.以前に載せたものと同じです.4枚目は花粉親のスーパーニコリー.
親ニコ花
スパニコ2015
 ニコリーに他の血が少し入ることは悪いことではなさそうです.ニコリーと呼ばれるものばかりで交配していると遺伝的バックグラウンドが狭くなってしまう恐れがあります.後は刺がどのような芸を見せるか,その評価は創る人の審美眼に寄るでしょうね.

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太平丸の育種その⑥ニコライ(1424)

 これはニコライの失敗作?というものです.なにも失敗作を載せなくてもといわれそうですが,交配は結果オーライの世界,つまりその逆も,つまり結果ソーバッドってのも(しばしばこの方が多いかも)ある訳です.ニコリー系と昨日の記事で種子親に使った雷帝をかけたもの.何やら情けない茶刺株になっています.ただしこれとて10cmを超えたら化けるのかも知れません.
1424番
 2枚目はニコリー系という株ですが,何度か登場したスーパーニコリーと称される株とはことなる感じのものです.3枚目は花粉親に使った長刺茶刺の雷帝です.
ニコリ勝?
長刺雷帝(茶)
 後代に何がどのように伝わるのか,これは基本メンデリズムに従うのですが,たった一つの遺伝子によって決定される形質でない限り,明確な分離はしませんし,優劣もはっきりとしません.刺の良し悪しなどは典型的な量的形質のようで,選抜と戻し交配などで改良が進むもののようです.

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さぼちゃんだいすき

Author:さぼちゃんだいすき
2010年,30年数年ぶりにサボテンに復帰.

本格的再開をめざして,あれこれ勉強中.

残された時間でどうサボテンと向き合うか思案中.

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